シックハウス対策「第4の方策」として

自然材からも発生するVOC発生のメカニズムを解明し「W'PHIXZ-Able工法」を開発。

国土交通省・国土技術政策総合研究所による官民共同研究「シックハウス対策に関する評価技術の研究」にも参画しています。

   
 建材類のエフロレッセンス対策<1>

 多様化する建材類において、もっともやっかいな化学反応として知られるエフロレッセンスの対策に、新材料の開発が急務とされている。
この研究開発の中、反応して生成される結果物は今日の化学分析上知られている物質であるが、どのようなメカニズム(化学反応)で生成されるかが、解明されていないものがほとんどである。これにより、建築業界や化学業界でも、この良き対策が見つけられずにいる。
しかしそこでは、実務において必ず「水」の存在がすべての反応に関わっていることは知られている。
この業界で知られている「“悪さ”を引き起こす水」「具合の悪い水」についての解明がなされば、問題となるほとんどの化学反応にその方策が見つかる可能性も示唆できる。

   

エフロレッセンスは、エマルジョン剤の存在により金属元素のイオン化により発生している。

  1. 石材・タイル・コンクリート面などのセメントを使用するものに発生するエフロレッセンスと水の接触のごく初期の段階では、アルミン酸三石灰といわれるカルシウムアルミネート類が針状の水和物エトリンガイトを発達させている。一方、セメントのもっとも主要な構成物で、エーライトまたはアリットなどと呼ばれる、ケイ酸三石灰は、石灰分を出して水酸化カルシウムの六角形の結晶を析出させている。
このようにして、結晶が成長、発達して絡み合いながら硬化していく。

    「ザ・生コン」より

    このセメントの硬化において架橋剤、または凝結剤としてもっとも役割を果たす物質はケイ素Siである。ほとんどのセメント類の硬化のメカニズムは、このケイ素の存在により構築されており、セメントの硬化によらず自然石の凝結においても、地中で熱エネルギーが加わる時に、その周辺にいかにケイ素Siが多いかにより、岩石の堅さが決まっている。
    
ここで、人工物と自然物でのケイ素Siのあり方により、そのものの特性に異なりが生じている点は、特記すべきことである。

     

 
   

自然物、特に堅い鉱物に存在するケイ素は、超微粒子化されている。

 人工的に人造石~コンクリート(セメント)構造物をつくる時に使用されるケイ素含有物は、ほとんどのものが酸化ケイ素(大気中でケイ素鉱物を粉砕する酸化ケイ素)になるため、そのイオン化は、自然物のものより顕著に起こることになる。
この酸化ケイ素がイオン化する時に、もっとも崩れやすい方向性にあるH2O水分子(粒子が大きく粗い水:自由水)は、その水素Hを奪われることになり崩れた後の水分子に残る酸素(オキシダント)はO2ではなくオゾン寄りの性質を持つ不安定なオキシダントになる。
そして、このオキシダントの存在により、セメント中のカルシウム(石灰質)分が酸化現象を引き起こし、結晶化して、エフロレッセンスが生成され問題が発生している。

 

 

 プラスイオンを発生させる金属(鉄・マンガン含有が多いもの)については、上項1.と同様な反応により、エフロレッセンスが生成されている。
マイナスイオンを発生させる金属(ニッケル・銀・クロム・コバルトの含有が多いもの)については、上項1.のケイ素の反応により、その金属から発生された、不安定なオキシダントが金属表面に放出されてくることで、大気中の成分(プラスイオン系)との反応により、金属表面で酸化現象が引き起こされている。よって、この反応は金属内部では起こらない。上記のエフロレッセンス発生メカニズムのすべてに発端は「金属元素のイオン化」にある。そして、この金属元素をイオン化させる物質とは、建材に含まれる「H2O水分子の崩れ」から発生する「水素」の存在にある

   
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